comoco’s blog

ネガティヴな思い出を綴る場。楽しい話は基本的にありません。

中期中絶しました。その1

妊娠出産は思い通りになんていかない。

それを実感する経験を(またも)したので、記録として残しておこうと思います。
 
 
私は昨年2回の初期流産を経験しています。
前の記事は、その1回目の時の記録です。
ほぼ同じことがその4か月後にもありました。
「こんなにツイてないことってあるのか…」
そういえば今年大厄だ!と思い至り、普段神頼み的なことを全くしない私がかなり遅い厄祓いに行き、水子供養もしていただきました。
 
 
程なくして、再度妊娠がわかりました。
初期流産を3回以上繰り返すと何らかの病気が疑われるので検査をしたほうが良いと言われていたこともあり、今度こそ、という気持ちが強かったです。
相も変わらず悪阻はありました。
吐き気と眠気と倦怠感が常に纏わり付いているなかでの育児はなかなか大変でしたが、家族がだいぶ手伝ってくれたので助かりました。
家事?ああそれは、ごく最低限のことだけであとは見て見ぬ振りでしたね。
なので、心拍が確認できた、と言われたときは心から安堵しました。
前2回はそれが叶わなかったから…
 
 
私が通うのは大病院なので、妊婦健診は順調であれば流れ作業の如くあっと言う間に終わります。
「順調順調、予定日も計算通り、はい次は4週後ね〜」
初期の2週毎の健診から中期の4週毎にステップアップできたときも嬉しかったです。
ひとまず流産の可能性はだいぶ低くなっただろうと、仕事等の関係者や直接会った友人にも妊娠したことを伝え始めていました。
 
 
13週の健診日。
赤ちゃんの形ははっきり見えて、心臓が動いているのが素人でもわかりました。
その時。
「浮腫みがあるな… 」と呟いて、あっという間に終わるはずのエコーを医師は念入りに何度も何度も見ていました。
医師は深刻な面持ちで、座り直した私に言葉を選ぶようにゆっくりと告げました。
 
胎児に大きな浮腫が見られ、正常に育ち分娩に至るのはきわめて難しいだろう。
原因は、恐らく染色体の異常の可能性が高い。
しかし今日の健診だけで診断はつけられない。
また来週ご主人と来てください。
 
その言葉に、今回もダメなのだと理解しました。
診察室では、冷静だったと思います。
それが一度外に出て、助産師さんに「大丈夫?ひとりで帰れる?」と優しい言葉を掛けられたときに初めて涙が溢れてきて少し休ませてもらいました。
 
 
とても電話で伝える気にはならず、夫と息子を預けている母にはメールで医師から告げられたことだけを送信しました。
まっすぐ息子を迎えに行く気にもなれず、街をぶらぶら。
食欲なんてあるはずもないけど、お腹いっぱいになれば気分も少しは紛れるはず、と病院近くのタイ料理店の暖簾をくぐりました。
辛いものを汗なのか涙なのかわからない何かを流しながら食べました。
辛くて美味しいものは正義ですね。
とてもお腹が空いているときでも、食欲がまったくなくても満腹感が得られてスッキリします。
 
 
夫と行った翌週の再健診でも、大きな浮腫は変わらず認められ、医師の見解は変わりはありませんでした。
 
このままでは胎児は子宮内でほぼ確実に亡くなってしまうが、それはいつになるかはわからない。
母体への影響を考えると、胎児が少しでも小さいうちに外に出してあげるの良い。
 
そう言われ、次の妊娠も考えると早めに出してあげるのが良いだろうと夫婦で納得し、そうすることにしました。
 
 
でも赤ちゃんの心臓はまだ動いています。
生きている胎児を外に出すのは、人工妊娠中絶、になるのです。